電子の柩

日記やラノベの書評をつらつらと。
○ 熾天使たちの5分後
2005.11.22
熾天使たちの5分後 (富士見ミステリー文庫)
著者:木ノ歌詠 イラスト:六羽田共

本作に登場する熾天使(セラフィム)という少女型生体兵器たちは、人間に替わり、戦場で活動をするために造られた。だが、熾天使には人間の女の子と同じ「心」があった。主人公の知路が出会ったのは、そんな熾天使のひとり佳撫。幼い頃、佳撫に命を救われた知路は、彼女の面影を追って成長する。やがて、中学生になった知路の学校に転校してきたのは、佳撫と同じ顔をした少女・通夜だった。彼女は佳撫ではないのか? 通夜との出会いが知路の未来を変える!


「セラフィム」と言う名の生体兵器が存在する近未来。が、舞台なのですが、あまり未来という感じはしません。あとがきを読んではじめて、この作品がSFだと思いましたし。
確かに普通に考えれば、生体兵器なんてSFに登場するような存在なのでしょうが、日常的にそういった類の本ばかり読んでいたため、生体兵器=SFだと思えなくなっていたみたいです。慣れって怖いですね。
なにせ人間慣れれば、駅前でメイドさんがティッシュを配っていても気にならなくなるぐらいですから。

閑話休題。

本作ですが、全体的にシリアスに進んでいきます。
タイトルの意味が中盤辺りで分かるのですが、か〜なりシリアスです。
終盤の展開ですが、序盤からはちょっと想像の出来ないものとなっています。というか想像するのは無理です。いきなり登場したおっさんがあんな事をするなんて。

読み終えた後、私の5分間は一体どんなものになるのかとちょっと考えてみたのですが、ありきたり想像しかできませんでした。
どうせなら楽しい5分間を過ごしたいです。
書評-富士見ミステリー文庫 | 22:00 | コメント | トラックバック









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