電子の柩

日記やラノベの書評をつらつらと。
△ うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下
2006.06.19
うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下 (富士見ミステリー文庫)
著者:岩久勝昭 イラスト:ごとP

うれしの荘。それは、山ひとつを有する立花山学園の一隅に佇む学生寮だ。直志は、姉貴分の従姉妹・鷹美の推薦で、高校入学を機に入寮した。そんな直志は、満開の桜の中で震える少女・瀬名と出会ってしまった――。恋をしたら、冷静ではいられない。さらに、寮では不可解なことが続く。なぜ兎のぬいぐるみが冷凍庫に? なぜ寮生と合わない? なぜ瀬名は窓際の席を嫌がる? 寮も彼女も不思議でいっぱい。ようこそ、うれしの荘へ!!


最後の方の出来が悪かったです。
直志の口調が変な上、終わり方は尻切れトンボですし。

片恋ものがたりはタイトルに偽り有りな気がします。
ものがたりが付くほどの片恋でもないので。

全体的に薄い。
読み終わった後、印象に残るようなものが無かったです。

瀬名の名前。理解は出来るのですが納得は出来ませんでした。寮関連の言葉を選んだ方が自然だと思ったので。
書評-富士見ミステリー文庫 | 22:50 | コメント | トラックバック
△ さよなら、いもうと。
2006.06.16
さよなら、いもうと。 (富士見ミステリー文庫)
著者:新井輝 イラスト:きゆづきさとこ

あなたには、兄弟はいますか。同じ血が通っている(そうじゃない場合もたまにありますけど)ひとつ屋根の下で暮らす存在が、ある日突然死んでしまったら――悲しいというより、そこに訪れるのは、ただただ喪失感というような気持ちなんじゃないかと思います。この物語の主人公ヒロシは、唐突に妹・トコを交通事故で亡くして、そんな深い悲しみというか、嘆きの中で毎日を送っています。ところが、その妹が生き返ってしまって――。


ヒロシがROOM No.1301の主人公とかぶって見えます。周りへの態度とか心理面とか。
なので最後まで違和感が拭えませんでした。

遺体に目を通してないことからトコの願いを叶える為の偽装とかかなと思ったのですがさすがに違いました。残念。

主人公の一人称なのですが淡々と進みます。
もう少し感情の起伏があった方がいいと思いました。

最後の展開にちょっと疑問。
ヒロシの一人称にそういった感情の描写はほとんどというか全く無かったと思うのですが。何となくは分かるのですが、一人称の割に描写が無いのはどうかと。なので少々唐突かなと感じました。
書評-富士見ミステリー文庫 | 08:39 | コメント | トラックバック
○ SHI-NO -シノ- アリスの子守唄
2006.05.19
SHINO ―シノ― アリスの子守唄 (富士見ミステリー文庫)
著者:上月雨音 イラスト:東条さかな

夕方になると大学生の「僕」の部屋にやってくる小学五年生の支倉志乃ちゃん。猟奇的な事件に興味を持ち「僕」をハラハラさせる彼女。そんな志乃ちゃんが再び降臨です。学校で流行っている「惨殺アリス」という都市伝説が原因で、キララ先輩がかつて家庭教師をしていた女の子が心の病にかかっているという。困ったことに、シノちゃんは都市伝説に異常な関心を示してしまった……。志乃ちゃんと「僕」の関係性がちょっぴり進む(!?)第2弾!!


引用文には嘘がいくつか。

長編の中に短編が入っています。流れをぶった切る形で。
普通巻末に入れるものではないのかと。問い詰めたい。子一時間問い詰めたい。

クリスが志乃の便利ツールと化してる。
一見哀れなんですが、本人はあまり気にして無いみたいです。悲しい男のサガにしか見えません。

慣れればあまり気にならなくなるのですが、文の大半が語りなのが微妙にうざいです。

それにしても、どうしてこうした推理モノの犯人は自分が犯人だとわかると語りだすのでしょうか。
たまには探偵役が犯人に殺されるのもそれはそれでありだと思うのですが。
書評-富士見ミステリー文庫 | 23:59 | コメント | トラックバック
× らぶとラブる!? 恋愛ジャンクション
2006.04.09
らぶとラブる!? 恋愛ジャンクション (富士見ミステリー文庫)
著者:早見裕司 イラスト:桐野霞

東京・小平市にある私立小平白百合学園では、学園が認めて男女が付き合う公認カップル制度というものがある。圭介と夏樹は、そんな誰もがうらやむ公認カップルだ。ある日、学園に赤いハイヒールを履いた男子生徒が現れ、その事が生徒会で大問題に! ところが、夏樹に片思い中で圭介をライバル視するミステリ研の石動から、圭介がまたもや推理勝負を挑まれて……。圭介は夏樹を護れるのか!? Mr.サイレントシリーズの著者が贈る学園ラブらぶミステリー!!


何気にイラストが変わってます。

相変わらず恋愛話は二昔前の少女漫画。
ミステリーと言うよりファンタジー。

推理というよりこじつけにしか見えない。
主人公達が何をしているか読者が分からないよう話を進めるシーンがあるのですが、さすがに三回もあるとウザイです。

あれだけ愛愛言っといて最後はよく分からん力使って洗脳ですか。
読者なめてんのか。

大人の事情によりシリーズ終了らしいです。

別レーベルでの次回作。タイトルにメイドを入れといて”萌え”は狙ってないとか、馬鹿じゃないかと思うのですが。
書評-富士見ミステリー文庫 | 23:32 | コメント | トラックバック
△ らぶとラブる!? 学園サンクチュアリ
2006.03.25
らぶとラブる!? 学園サンクチュアリ (富士見ミステリー文庫)
著者:早見裕司 イラスト:夢野みかん

私立小平白百合学園には、校則で定められた奇妙な制度があった。それが『公認カップル制度』。両思いで学園の審査委員会が認めた男女は、『公認カップル証』という証明書をもらえて堂々と付き合えるのだ。なのに双葉圭介と朝香夏樹はなかなか二人っきりになれない。そこで夏樹が目論んだのが映画鑑賞クラブの立ち上げだった! 開かずの部屋の秘密を解き明かし部室ゲットなるか!? 学園ピュアらぶラブ・ミステリーの新たなる開幕です!!


一言で言うと少女漫画。
夏樹と圭介の馴れ初め、その際の夏樹の心理描写、圭介の髪を整え眼鏡をかけたら美少年という外見、さらにはその後の展開。見事なほどに少女漫画にありそうなシチュエーションばかりでした。
ちょっとはオリジナリティだそうよ。

所々で芸能人の名前や映画のタイトルをだしたりしているのも興醒め。
知らない場合のフォローが無いのもマイナス点。

圭介が電波の星の王子様。
唐突に愛がどうとか言い出します。
恋する乙女の視点で見ると王子様に見えるのかもしれませんが、あいにくと私には只の電波野郎にしか見えませんでした。

なんか普通のミステリじゃないっぽいみたいです。どうでもいいですが。
書評-富士見ミステリー文庫 | 21:47 | コメント | トラックバック